トロントってどんなところ?っていう話
トロントはカナダで最大の都市であるが、首都ではない、とよくwebサイトで紹介されている。そんな地理的な話は置いといて、実際に10ヶ月ほど住んでみて、住んだことのない人にトロントについて正直に紹介したいと思う。
全体的な感想
最初の数ヶ月は楽しいかもしれない。しかし、わりとすぐ景色に飽きる。東京と比べて娯楽が少ない。夏はイベントが多いが冬は雪以外何もない。しかし、「多文化都市トロント」と言われるだけあって、本当にいろんな人種がいる。これは私が最も興味深いと思った点である。
冬の気温について
トロントの冬は東京に比べて死ぬほど寒い。
冬にトロントに来た人になぜこの時期に?と聞くと、大抵スケジュール的に…という返答が来る。申し訳ないが、スケジュールの調整ができるのであれば冬に来るのは避けた方が良い。留学生活に慣れるためには語学学校でできた友人と外のイベントに出かけることが第一歩となるが、残念ながら冬には雪以外何もない。本当に何もない。
とにかく寒い。短期では冬に来ない方がいい。スケジュール上仕方がないのであればオーストラリアの方がいいんじゃないかとは思う。私が滞在した2017年の年末は-20度を記録した。風も強いので体感気温は-30度に達した。冬の厳しさは本当に年によるらしいが、私が行った際は不幸にも寒い冬だった。
日本から持ってきたジャケットが役に立たなかったので年末のセールでウィンタージャケットを購入した。300ドルほどの痛い出費だった。
東京に比べて
私は東京出身だが、トロントは小さな東京といった感じだ。探そうと思えばなんだって見つかる。交通網も優れてはいないが田舎に比べたら発達している。そして比較的ここは汚い。ホームレスやも多いし建物自体も汚れている。特に雪のシーズンは融雪剤が巻き上げられて車がドロドロになってる。
観光地について
CNタワーなどといった有名な観光地を見終わってしまうと、あとは市内での観光他は存在しない。ナイアガラの滝に行くのも比較的近い(といっても2時間弱かかる)観光ではある。
近隣の都市に行くとしたらモントリオールかニューヨークあたりであろう。モントリオールはバスで数時間、ケベックシティに行くとしたらもっとかかる。ニューヨークはバスで10時間、飛行機だと3時間ほどで行ける。
住んでる人と多様性について
よく言われるのが「優しい」。これは本当にそう思う。日本でも後続の人のためにドアを開けたままにしていたりするが、こちらは2メートル手前からでも開け続けてくれる。それが当然だろ、みたいな顔をする。
地図を見ながら迷ってたりするとどこ行きたいの?と話しかけてくれる。ただ男からこの話は聞いたことがない。
文化的多様性(マルチカルチャー)な都市とも言われるので、英語以外の言語も良く聞こえる。移民も多い。そのため、全てが白人ということはない。中国語や韓国語、スペイン語など。それ故に飲食店で英語が聞き取れなくても違う言い方で言い直してくれるし、テキトーな英語でも頑張って理解しようとしてくれる。文化の違いを理解しようと努め、知ろうとしてくれる。
私自身は英語が母国語ではない人間たちがうまく暮らしてきていることに大変興味深いと感じている。日本であれば保守的で、移民や日本語が母国語でない人間に対しては厳しい。そうして人口は減り続けるのである。トロントの人口増加率は著しい。その分経済が発展し続けているが、地価も上がり続けていることが近年の問題となっている。
ということで簡潔にまとめると、
- 観光地としては残念ながらあまり適していない
- 比較的都会感を味わえるので住むのには便利
- 移民を考えているならかなり適した都市
- もちろん共通言語は英語だから英語の勉強になるし、各国のアクセントを聞き取る練習にはなる
と言ったところだろうか。